ある試飲会で、ボトルのデザインに惹かれてテイスティングしたワインのお話です。
カリフォルニアワインのデザインは、個性的なものが少なくない中で
ひときわ目に残る1本がありました。
ヴァイン・クリフ プライヴェート・ストック カベルネ・ソーヴィニヨン 16 ロウズ
ものすごくアメリカンなデザインに感じるのは、Jungle♣️ソムリエだけでしょうか?
当然ひとくち飲んでみるのですが、ボトルの雰囲気から勝手な思い込みで凝縮感の強い
濃い味わいを想像したのですが、びっくりするほどしなやかな口当たりに
一気に興味をそそられてしまいました。
創設は1871年の家族経営のブティック ・ ワイナリーですが、20世紀の初頭に一度衰退します。
しかしアメリカのホテル王としても知られる、チャック ・ スウィーニー氏のファミリーが受け継ぐと
ブドウの発芽から収穫まで手間をおしまず丹念にブドウを育て、品質重視のワインを醸造し始め
カルトワインとして有名なワイナリーに隣接しているという立地からも、ワイン評論家等の目に留まり高く評価されるようになります。
そして再び注目に値するワイナリーとして、不死鳥のごとく蘇りました。
また今日では(米国で)購入された、ほとんどのワインがすぐに飲まれているという調査結果を考慮し
ヴァイン・クリフでは、いかにタンニンを柔らかく仕上げるかを2000年代前半から研究しているそうです。
秋が深まり、濃い味わいの赤ワインが恋しくなる夜
ゆったりと、リッチでふくよかなワインを愉しむのはいかがでしょうか。